かつて妖精は、“兵器”だった―。
この世界には、動物に憑依することで不思議な力を宿す妖精が存在していた。
妖精が憑依した動物の臓器を摘出し、人間に移植することで、妖精を分身として出現させ、兵器として扱えるようになる。
妖精を戦争の道具として自在に操る兵士たち、彼らは『妖精兵』と呼ばれた。
だが、長きにわたる戦争が終結すると、彼らはその役目を果たし、行き場を失ってしまう。あるものは政府に、あるものはマフィアに、あるものはテロリストに、
それぞれの生きる道を選択していった。
戦争から9年の歳月が経つ。
未だ不安定な政治情勢の中、戦争によって受けた傷や過去を持つ犯罪者が現れ、
復讐のためテロを起こすようになっていた。
主人公の少女マーリヤは、ある事件に関わった事から妖精に関連する事件を捜査・鎮圧する違法妖精取締機関『ドロテア』に入隊することとなる。
これは、無秩序な戦後に抗い、それぞれの正義を求め戦う
『妖精兵』たちの物語―。
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特定の条件を満たしており、
“妖精原体”が発生しうる土地“妖精郷”は
かつてイースタルド中に
点在していたとされるが
“妖精原体”の乱獲と環境破壊によって激減。
ほとんど現存していない。 -
“妖精原体”は特定の条件を満たした
自然環境下で発生する。
外形は羽の生えた半透明の生物。
しかし、ごく少数の例外を除いて、
人間は通常“妖精原体”を目視できない。 -
動物に憑依することで“妖精原体”は
“妖精成体”へと変成し、
人間でも目に見えるようになる。
個体差が大きいが、
異形の獣といった姿をしている。
“妖精成体”の心臓には
妖精器官と呼ばれる組織が密着している。 -
“妖精兵”が使役する“妖精”は
強大な戦闘力を誇るもの、
監視・偵察などに特化したものなど、
“妖精成体”のような不思議な力を有する。 -
“妖精”が損傷すると、
妖精兵はその度合いに応じて痛みを感じ、
非常に大きな打撃を被ると
失神することさえある。
妖精が損壊すればするほど、
再び出現させるのに時間を要してしまう。 -
“妖精成体”から摘出した妖精器官を
体内に移植する「妖精器官摘出移植術」を
受けた特別な兵士は“妖精兵”と呼ばれる。 -
“妖精兵”は様々な特性を持つ“妖精”の力を
分身のような存在として出現させ、
使役することができる。
その圧倒的な力は統一戦争で
猛威を振るった。